缶バッジは、推し活アイテムとしてすっかり定着し、街中のイベントやショップでも日常的に見かける人気グッズです。近年では、企業の販促物や来場記念品、キャンペーン景品など、ビジネスシーンでの活用も大きく広がっています。小ロットで制作でき、デザインの自由度も高い缶バッジは、個人・企業ともに使いやすい汎用性の高いアイテムです。

本記事では、個人向け・企業向けの代表的な使い道に加え、グッズ制作を成功させるためのポイントまで詳しく紹介します。


缶バッジの使い道【個人】

缶バッジは、個人の趣味や日常生活の中で幅広く活用されているアイテムです。ここでは代表的な使い方を紹介します。

ファッションアイテム

缶バッジは、カバンや服などに付けて手軽におしゃれを楽しめるアイテムとして広く認知されています。シンプルなジャケットや帽子に添えるだけでも、コーディネートのアクセントになります。さまざまな小物に取り入れられるため、服の色やデザインに合わせて付け替えることで、日々のファッションに自分らしい個性を加えられます。

推し活・コレクション

近年話題になっている「推し活」では、アイドルやキャラクターなど自分の“推し”を応援するためにグッズを集める人が増えています。なかでも缶バッジは、手頃な価格で種類が豊富なことから、コレクションしやすいアイテムとして人気です。ファン同士でデザインを交換したり、集めた缶バッジをバッグやボードに飾ったりと、楽しみ方も多彩です。

さらに、缶バッジをたくさん使ってバッグをデコレーションする「痛バ(痛いバッグ)」も広く知られています。これはキャラクターや作品への愛情を表現する方法で、同じデザインの缶バッジをバッグに整然と並べて飾るスタイルです。グッズを傷つけず美しくディスプレイできる専用バッグも登場しており、コレクションの幅がより広がっています。

インテリアディスプレイ

缶バッジは、身に付けるだけでなくインテリアアイテムとしても活躍します。コルクボードに並べて飾ったり、クッションやぬいぐるみに付けたりするなど、お気に入りを日常の空間で楽しむことができます。専用ケースやカバーを使えば、保護しながらきれいにディスプレイできます。

小物アレンジ 

キーホルダー・ストラップ・チャームなどにアレンジして楽しむ方法もあります。専用の透明ケースに入れるだけで簡単にキーホルダー化でき、傷を付けずに持ち歩くことができます。材料は100円ショップや手芸店で手軽に揃えられるため、オリジナル小物づくりにも最適です。


缶バッジの使い道【企業】

缶バッジは企業の販促・プロモーションの現場でも幅広く活用されています。ここでは、ノベルティから記念品、カプセルトイ景品まで、代表的な活用例を紹介します。

ノベルティ・販促ツール

商業施設のアンケート謝礼や展示会の配布品として、缶バッジは効果の高いノベルティとして活用されています。企業やサービスのイメージキャラクターをデザインに取り入れることで、ターゲットの目を引きやすく、印象にも残りやすくなります。さらに、受け取った人が身に付けることで二次的な宣伝効果も期待できます。

認知度の高いキャラクターであれば、菓子や日用品のおまけとして展開し、販売促進につなげる方法もあります。

缶バッジの販促への活用については「【実例あり】使いみちはさまざま! 缶バッジを使った販促アイデア」でも詳しく解説しています。

イベントの記念品

イベント参加の記念品として、缶バッジを配布・販売するケースも増えています。子ども向けイベントや地域のお祭りでは、キャラクターをあしらったデザインがプロモーションに役立ちます。また、イベント来場中の名札代わりとして使用される例もあります。

限定デザインにすることで特別感が高まり、イベント後も思い出として持ち帰ってもらいやすく、参加者の満足度向上にもつながります。

カプセルトイ・くじ景品

拡大を続けるカプセルトイ市場では、缶バッジが人気景品のひとつです。駅や商業施設のカプセルトイコーナーでは、子どもだけでなく「キダルト」と呼ばれる大人層や訪日外国人にも支持されています。

アニメやキャラクターの缶バッジは特に人気が高く、ランダムに封入されていることで「お目当てが出るまで回したくなる」購買行動を生みます。1回数百円という手頃な価格に加え、高品質でコレクション性が高い点も人気の理由です。

カプセルトイの市場規模については、「カプセルトイの市場規模は?成長の背景・ビジネスモデル・人気商品を解説 」で詳しく解説しています。

意思表示・啓発グッズ

缶バッジはメッセージを伝えるコミュニケーションツールとしても活用されています。企業や自治体、学校などではSDGsバッジが広く採用され、胸元に付けることで取り組み姿勢を視覚的にアピールできます。また、外見では分からない障害や病気を知らせるバッジは、援助や理解を求めるツールとして公共施設で利用されています。

参考:Official SDGs Lapel Pins (two- pack) | UNDP Shop


缶バッジの使い道から得られるビジネス展開のヒント

缶バッジは低コスト・小ロット・高カスタマイズ性といった特性を持つことから、ビジネス展開の幅を広げやすいアイテムです。ここでは、商品企画や販促に活かせる4つの視点を紹介します。

1. ターゲットに合わせたデザイン戦略

現代の消費者は、自分の好みや価値観にフィットしたデザインを求める傾向が強まっています。缶バッジでも、企業ロゴやキャラクターだけでなく、ターゲット層ごとに刺さるデザインの展開が有効です。流行を素早く取り入れた期間限定デザインも、購入意欲を高める要素になります。

少量多品種での展開を行う場合は、缶バッジマシンによる内製化が効果的です。必要な分だけ製作でき、デザイン変更にも柔軟に対応できます。

缶バッジを内製する際のマシン選びについては、「稼働体制にあった缶バッジマシンの選び方について」「自動・手動の缶バッジマシン、特徴や使い方から選び方のポイントまで解説」をご覧ください。

2. バックパーツを活かして用途を広げる

缶バッジの背面(バックパーツ)を変えるだけで、同じデザインでもさまざまな商品に展開できます。

  • オフィスワーカー向け:マグネット型でデスク周りに
  • 学生・若年層向け:キーホルダー型で持ち運びやすく
  • 美容・ファッションイベント:鏡付き型で実用性アップ

このようにターゲットの利用シーンに合った形にすることで、提案の幅が広がります。同じデザインを複数のバックパーツに展開すれば、製作コストを抑えながら商品ラインナップを増やすことも可能です。

缶バッジのバックパーツの種類については、【缶バッジのピン選び】安全ピン・Zピン・代用パーツなどの種類と特徴 」で詳しく解説しています。

3. カプセルトイ市場とコレクション需要を捉える

急成長中のカプセルトイ市場では、缶バッジは定番の人気アイテムです。近年は100〜300円だけでなく500円超の商品も増え、大人層や訪日外国人の需要も高まっています。

開封するまで中身がわからないブラインド形式は、コレクション性を刺激し、リピート購入につながりやすい仕組みです。缶バッジのシリーズ展開やレアデザインの投入、SNS交換を想定したラインナップ設計は、販売機会の拡大につながります。

カプセルトイビジネスに関する情報は、「ガチャガチャを副業にするメリットや手順、成功のポイントを解説」で詳しく解説しています。

4. SNS拡散を前提にしたアイテム設計

InstagramやX(旧Twitter)では、「#痛バッグ」「#推し活」「#缶バッジ収納」など、缶バッジを使った投稿が活発です。缶バッジは見栄えがよく、写真や動画で共有されやすいため、SNSとの相性が非常に高いアイテムです。

企業にとっては、ノベルティやコラボグッズを“SNS映え”するデザインにすることで、自然なUGC(ユーザー投稿)を生み出し、認知拡大のきっかけになります。


emoji_objects 缶バッジを使ってビジネスの可能性を広げよう

缶バッジは、個人の推し活から企業の販促活動、さらには社会的な啓発ツールまで、幅広いシーンで活用されています。こうした多様な使い道には、ビジネスを広げる多くのヒントが隠れています。バックパーツの工夫、少量多品種のデザイン展開、カプセルトイ市場の活用、SNSでの拡散性など、本記事で紹介したポイントは、企画づくりの大きな助けになるはずです。

また、缶バッジは内製化することで、小ロット生産やデザイン変更にも柔軟に対応でき、コスト面でも優れています。内製を検討される場合は「バッジマンネット」がおすすめです。高品質な缶バッジマシンや多様なパーツを取りそろえており、目的に合わせた機材選びもサポートしています。詳しくはバッジマンネットのサイトでご紹介していますので、ぜひご覧ください。